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今回は暗号資産のSolanaについて解説していきます。日本では、Move To Earnで一大ムーブメントを起こした「STEPN」のファーストレイヤーとして、Solanaを購入した方も多いのではないでしょうか?
そんなSolanaですが、どのようなプロジェクトでローンチされたかを理解している方は少ないです。今回はSolanaについて解説していきます。
目次
Solana(SOL)とは?
NFT(非代替え性トークン)と言えば、ETHという代名詞が連想されますが、そのETHを超える可能性があるとされる銘柄がSolanaになります。まずはSolanaの成り立ちについてお伝えします。
Solana(ソラナ)とは
Solanaは、分散型金融(DeFi)ソリューションを提供するために、ブロックチェーンのパーミッションレスな特性を基盤とする高機能オープンソースプロジェクトです。
Solanaはスイスのジュネーブに本社を置くSolana財団によって2020年3月に正式にローンチされました。Solanaはメジャーになってきていますが、歴史はまだ浅いです。
Solanaプロトコルは、分散型アプリ(DApp)の開発を容易にするように設計されています。ブロックチェーンの基礎となるプルーフ・オブ・ステーク(PoS)コンセンサスと組み合わせて、プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)コンセンサスを導入することで、拡張性を向上させることを目指しています。
革新的なハイブリッドコンセンサスモデルにより、Solanaは小規模トレーダーや機関トレーダーからの関心を集めています。Solanaの重要な焦点は、分散型金融がより広範囲に渡ってアクセス可能となるよう、普及させることを狙いとしています。
SOLトークンについて
SOLトークンはSolanaがローンチするのに合わせて、2020年4月に上場されました。当初は65円/SOL程度でしたが、徐々に価格を上げていき2021年11月には2万9000円/SOLの最高値を付けています。2022年6月時点の時価総額ランキングでは、9位となっています。かなりメジャーなコインの位置づけです。
2022年7月1日現在で4700円/ SOLまで価格を下げていますが、暗号資産全体に相場を下げていることを踏まえると、プロジェクト自体の心配は気にしなくてもよさそうです。
SOLトークンは、日本の暗号資産取引所では購入できません。Liquidという日本やアジア圏を拠点に有している取引所では、SOLトークンを購入できます。
無難な購入方法ですが、コインチェックやBitflyerといった国内の暗号資産取引所でメジャーなコインを購入します。その後BinanceやBybitに送金して、SOLトークンと交換するやり方をおすすめします。
Solana(SOL)の特徴
Solanaの沿革やSOLトークンについて理解できました。それでは、Solanaの特徴についてお伝えしていきます。
トランザクションの処理スピードが速い
Solanaの一番の特徴として、トランザクションの処理速度が非常に速いことが挙げられます。1秒あたりのトランザクション処理速度数は約50000、ブロックの生成速度は0.4秒です。
ビットコインのブロック生成速度は600秒ですので、1500倍は速い計算です。比較的処理速度が速いXRP(リップル)も4秒ですので、Solanaの処理能力はずば抜けています。
またSolanaは、ガス代(手数料)も非常に安価に抑えることができます。ETHのようにスケーラビリティ問題に悩まされる事もないでしょう。
インターオペラビリティ機能
インターオペラビリティ機能とは「相互運用性」を意味します。異なるブロックチェーン同士を接続するテクノロジーです。
ETHなど従来のブロックチェーンにはこのインターオペラビリティがありませんでした。しかしSolanaにはブロックチェーン間で相互運用できる機能が搭載されています。
2020年には「Wormhole」という機能を搭載したことを発表しており、すでにETHとSOLトークン間でのブリッジを行うことができます。
スケーラビリティ問題を抱えるETHがSolanaと連携することで、トランザクションの処理スピードを上げられる事も期待されています。
様々な企業と連携している
Solanaは低コストかつ高速なブロックチェーンであることから、様々な企業と提携しています。
2022年6月現在でも、Solanaと提携しているプロジェクトは100を超えており、そのエコシステムは日々拡大し続けています。代表的なのが、USDT、USDC、Terraといったステーブルコインとの提携です。
また2022年6月には、韓国のweb3スタートアップ向けに1億ドル(約133億円)規模のファンドを立ち上げたことも話題になりました。このファンドでは主に韓国のゲームスタジオ、GameFi、NFT、DeFiなどの多分野への投資を行うとのことで、Solanaへの期待の表れがうかがえます。
Solana(SOL)が注目されている理由
Solanaの特徴が理解できました。一時期は時価総額5位まで上がったSOLトークンです。Solanaネットワークが注目されている理由をお伝えします。
主要ブロックチェーンと比べてガス代が安い
Solanaが注目されている点として、他のブロックチェーンと比べてガス代が安い点が挙げられます。具体的な額は、トランザクション毎に0.00005SOLがかかります。
現在のSOLトークン4700円で計算しますと、0.0235円程度しかかかりません。ほぼ無料である認識でよさそうです。
他のブロックチェーンのガス代と比較すると、ETHは0.03ETHを基準に変動しているため割高です。最近はETH自体の価格は下落気味ですが、概ね2~3000円程度のETHがかかると考えれば、SOLトークンは非常に割安です。
他ブロックチェーンとの互換性が高い
SolanaはETHとのブリッジ機能を発表するなど、相互運用の開発に力を入れています。他のブロックチェーンはSolanaのブロックチェーンと連携することで、スケーラビリティ問題を解決できる可能性があるため、注目されています。
またBinanceが発行しているBNBコインとの互換性もあります。BSCチェーンを使って、MetaMaskにSOLトークンの送金も可能です。(ガス代はBNBで支払われます。)
ウォレットとしてはMetaMask以外にも、Coinbase WalletがSolanaへの対応を開始しています。ブロックチェーン上でも期待が高い事がうかがわれます。
ステーキングができる
SOLトークンはステーキングで増やすこともできます。SOLトークンはPoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用し、ステーキングサービスを可能にしています。
実際に行うことは、購入やNFTの販売で得たSOLトークンを、Solanaネットワークに預けることでネットワークの維持費に利用されます。預けている一部をリワード(報酬)として受け取ります。ブロックチェーン上に預けるだけで複利を得られる仕組みです。
メジャーなのは、BinanceかBybitで行っているステーキングサービスを利用することです。取引所で行っているので、送金の手間も省けるメリットもあります。
Solana(SOL)に対応しているNFTマーケットプレイス
これまでの解説でSolanaが注目されている理由が分かったかと思います。他ブロックチェーンとの互換性が高いので、NFTマーケットプレイスでもSOLトークンで売買できる場所が増えています。
SOLトークンを使って、NFTを売買できるマーケットプレイスを紹介していきます。
Opensea(オープンシー)
世界最大級のNFTマーケットプレイスであるOpenseaも、2022年3月よりSolanaネットワークを使って取引できるようになりました。
SolanaはETH、Polygon、Klaytnに続き、Openseaで取引可能な4番目のブロックチェーンとなっています。SolanaはOpenseaの中でもNFT売上高ではETHに次ぐ2位となっています。NFT市場での期待も大きそうです。
Solanart(ソラナート)
Solanart は2021年8月にローンチされたばかりのサービスですが、続々とNFTマーケットに出品されるNFTアイテムが増えています。Solana ブロックチェーン上のマーケットプレイスなのでPhantom walletとSOLが必要になります。
Magic Edenに並ぶSolanaを扱う大手マーケットプレイスとなっています。Galactic Gecko Space GarageやDegenerate Ape Academyなどプロジェクトが注目されています。取引手数料3%が別途かかります。
solsea(ソルシー)
solsea(ソルシー)もSolanaネットワークを使ったNFTマーケットプレイスです。NFTクリエイターがライセンスを選べるSolana最初のマーケットプレイスです。そのため、クリエイターは何を売っているのか、コレクターは何を買っているのかを知ることができます。
solseaでは、AARTトークンをステーキングすることできます。ステーキングすることで、売却取引のマーケットプレイス手数料(3%)が割引になります。つまり、AARTトークンをステーキングすれば、solseaでNFTを販売するたびに、より多くの収益を得ることができるのです。かなり収益性があるマーケットプレイスです。
Magic Eden (マジックエデン)
Solanaのマーケットプレイスで最大手の位置にあるのがMagic Edenです。最近、1.3億ドルの資金調達ができたことでも話題になりました。Openseaでは、Solanaでリストされる作品が少ないことから、Solanaの作品をたくさん見たいかたはMagic Edenをおすすめします。ウォレットはPhantom walletを使用します。
出品手数料が0%なのも魅力の一つであります。
Digital Eyes (デジタルアイズ)
Digital Eyesは、2021年に公開されたSolana初のマーケットプレイスです。イラスト中心のコレクションが販売されています。、韓国の7人組男性ヒップホップグループであるBTSのコレクションも販売されています。販売手数料は2.5%となっています。
OpenseaでのSolana(SOL)について
OpenseaにおいてETH、Polygon、 Klaytnに続き、Solanaは取引可能な4番目のブロックチェーンとなりました。Openseaからもネットワークとして期待されているSolanaですが、どのような作品が並んでいるのかなどを解説していきます。
OpenseaでSolana(SOL)に対応したのはいつから?
OpenseaでSolanaネットワークが対応されたのは、今年2022年の4月からとなります。ETHと比べて、ガス代が安いのでこれからは広く活用されそうです。
またSolanaのネットワークはエネルギー効率に優れ、環境にもやさしいことも知られています。取引はGoogle検索2回分よりも少ないエネルギーで行われます。多数のNFTを取り扱っているOpenseaとしては、Solanaはありがたいネットワークでしょう。
Solana Betaとして公開されているNFTコレクション
Openseaで人気シリーズのBored Ape Solana Clubもコレクションとして販売しています。最低価格が14SOLです。日本円にして6万3000円ほどで購入できるので、お買い得感はあります。
その他では、Solana Money Boys、Monsta Potion、MetaOps PFP、6 RINGSなどが売れ筋コレクションとなっています。全体的にETHとくらべると、非常にリーズナブルな価格となっています。初心者にも購入しやすいので最初に購入するNFTとしてはおすすめです。
Solana Betaと互換性のある暗号資産はどれ?
Solanaの互換性のある暗号資産としては、ETHが挙げられます。実際にSolanaのブロックチェーンに、ETHとの互換性をもたらす動きが進行しています。「Neon EVM」と呼ばれるのアルファ版がSolanaのテスト環境Devnetで公開されています。
EVM(ETH仮想マシン)とは、ETHのスマートコントラクトのコントラクトコードを実行するための「翻訳機」として機能するものです。互換性を獲得するメリットは、Solidityで構築されたEVM用のスマートコントラクトを簡単に移植できるようになることでしょう。
SolanaとETHの互換性が強まれば、プラットフォームの安定性の検証となり、双方のネットワークにとって良い方向になります。
Solana(SOL)についてまとめ
それでは、Solanaについてのまとめです。
・Solanaは、トランザクションの処理速度が非常に速い。1秒あたりのトランザクション処理速度数は約50000、ブロックの生成速度は0.4秒で処理している。
・他のネットワークとの互換性も強く、USDC、USDTなどと提携してるためスワップも可能。
・Solanaはその処理能力の高さから、様々なNFTマーケットで取り入れられている。Openseaも本年4月よりネットワークとして、Solanaを追加した。
・SOLトークンは現在4700円程度だが、取引量が増えていることから、まだまだ値上がりも期待できる銘柄である。
以上です。新たなるネットワークであるSolanaを活用して、NFT出品や購入を上手にしていきましょう。