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近年、DappやNFT、DeFiといったweb3コンテンツが大変注目されています。しかしweb3コンテンツは新しいものが次々とローンチされているため、どのサービスが現在注目されているのか?詐欺サイトは無いか?など気になる点も多数存在します。
この記事では、これらのコンテンツを一覧にしてマーケット規模やユーザー数などをランキング化できるサイト「DappRadar」の使い方を解説していきます。これからどのweb3コンテンツを触っていこうか迷っている方は、ぜひこのサイトを使って信頼できるものを探してみてください。
DappRadarとは?
DappRadarは、Dapp・NFT・DeFiなどブロックチェーンを使ったさまざまなコンテンツを一覧にしてランキング化し、閲覧・分析ができるwebサイトです。DappRadarを使えば、現在どのサービスが流行しているのか、利用しても問題ない信頼できるものかを測ることができます。まだよく使われるサービスが分からない初心者の方から、新しいサービスを発掘していきたい上級者の方まで、誰もが利用しやすいサイトになっています。
Dappとは?
そもそもDappとはどのようなものなのでしょうか。
Dappとは「Decentralized Application」の略で、日本語では「分散型アプリケーション」と訳されます。これは簡単に言えば、ブロックチェーン上で運用されているアプリケーションのことです。ブロックチェーン上のデータは分散的に管理されているため、例えば特定の事業者に操作されることがないといった特徴があります。
これまでインターネットのデータはGAFAなどの巨大企業が独占して、それらのデータを持つ企業のみが活用できる状態にありました。しかしこのような状態のままでは、巨大企業にとって不都合なデータが削除されたり、偏った情報が提供されたりといった懸念があります。そこで、ブロックチェーン技術を使った分散的なデータ管理が注目されるようになったのです。Dappはその中で、ブロックチェーン上で動くアプリケーションを指します。
DappにはSNS・ゲーム・金融取引所など様々な種類があり、日々新しいサービスが開発され続けています。また運用されるブロックチェーンにも、イーサリアムチェーン・バイナンススマートチェーン・ポリゴンチェーンなど数多くのものがあり、これらを網羅的に確認するのは途方もない作業です。DappRadarはこれらを集め、ブロックチェーンごと・市場規模ごと・Dappの種類ごとなどに分類して分析ができるようにしたプラットフォームなのです。次々に登場する新規サービスを確認したり、取引量が多く信頼できるサイトを探す際などに一役買ってくれるでしょう。
DappRadarの特徴
今話題のDappを取り扱うDappRadarですが、どのような特徴があるのでしょうか。実際にいくつか見ていきましょう。
サインアップなしで利用可能
DappRadarはサインアップなどをしなくても、各Dapp・NFTなどの情報を閲覧することが可能です。ただしサインアップしてメールアドレスなどの情報を登録することで、エアドロップに参加したり、仮想通貨をクレジットカードで購入(ウォレットに直接送金)したりすることができるようになります。
またウォレットを接続することで、仮想通貨の購入だけでなく、自分のウォレットに入っている仮想通貨やNFTの一覧・現在の価格を確認したり、仮想通貨を別の銘柄に交換(スワップ)したりといった様々な機能が使えるようになります。
最もメジャーな仮想通貨ウォレットである「MetaMask」の登録・設定方法は、以下の記事を確認してみてください。
独自トークン「RADAR」
DappRadarには、独自のガバナンストークンである「RADAR」があります。将来的にはこのトークンを利用してコミュニティ中心の運営がされるDAOの形態となることが目的です。RADARを保有していると、保有率に応じてDappRadarの運営に関する投票権を得られるほか、ステーキングによって利回りを得られたり、特別なコンテンツやデータを閲覧したりすることができます。
現在、RADARは「SushiSwap」という分散型取引所を利用してほかの仮想通貨と交換することで入手できます。
Blog記事で情報収集もできる
DappRadarには「Blog」の項目があります。ここではDeFiやNFTなどDapp関連のニュースが日々更新されており、web3に関連した最新情報を得ることが可能です。記事は全て英語で書かれていますが、翻訳ツールなどを利用して日々の情報収集に役立ててみましょう。
DappRadarの使い方を画像付きで解説
ここからは、実際にDappRadarを使ってDappの情報を閲覧する方法を画像付きで解説していきます。かなりたくさんの機能があるため、自分が集めたい情報に絞って見てみるのもおすすめです。
通貨単位・言語の変更
DappRadarのトップページには、今トレンドになっているDappやNFTが散りばめられたデザインになっています。まずは、右上のアイコンを選択して通貨単位と言語を変更しましょう。
DappRadarは日本円・日本語をサポートしています。ただし、日本語は翻訳が甘く意味が通じにくかったり、翻訳に対応できていない文章もあります。場合によっては表示が崩れてしまうため、英語がある程度わかる方はそのまま利用することもおすすめです。
サインアップ・ウォレット接続方法
サインアップをするには、通貨・言語の選択と同じく右上のアイコンから「SIGN UP」を選択します。その後、「Digital Wallets(仮想通貨ウォレット)」「Email」「Social Networks(SNSアカウント)」のいずれかを使って登録を行ってください。ここでは、MetaMaskを使った登録方法を解説していきます。
ここで「Digital Wallets」から「Metamask」を選択し、Metamaskの接続認証を行います。Metamaskの認証は「接続」と「署名」を行う必要がありますので、内容を確認して問題なければクリックしていきましょう。
サインアップが完了すると、メンバー限定のエアドロップやNFTギブアウェイなどのサービスを受けることができるようになります。単純にウォレットを接続して資産状況の分析をするだけであれば、サインアップをせずにウォレットの接続のみ行うことも可能です。手順は、以下の通りです。
ウォレットの接続には、右上の「Connect」を選択します。「Metamask」を選択後、サインアップの時と同様の手順でウォレットの接続と署名を行ってください。
ウォレットの接続が完了すると、以下のようにウォレットの情報が表示されるようになります。
ポートフォリオの確認
ウォレットを接続したら、自分が保持する仮想通貨やNFTを確認することができます。ページ上部のメニューから「Portfolio」を選択すると、ウォレット内に保管されているトークンやNFTの情報、また法定通貨の換算額などが表示されます。
また左側のメニューからは、より詳細なトークンの情報やNFTコレクションの情報、自身が受けられるエアドロップの確認、トークンのスワップ(仮想通貨の交換)などを行うことが可能です。
Dappのランキング確認
DappRadarの目玉機能は、なんといってもDappを一覧にしてその規模や性質ごとに分析できることです。上部の「Rankings」をクリックすることでランキングの確認ができます。
ここからは、Dappを分類・分析できる項目について順番に見ていきます。
1.ブロックチェーン
ここでは、分析したいDappが運用されているブロックチェーンを選択することができます。ブロックチェーンは順次追加されており、かなりマイナーなものもDappRadarで見ることができることがわかります。
2.カテゴリー
「カテゴリー」の項目では、Dappの種類を絞り込むことができます。「Games」はブロックチェーンゲーム、「DeFi」は分散型金融などといった具合です。特に自分が知りたい種類のDappがある場合にとても便利な絞り込み機能です。
3.フィルター
ここではさらに詳細な絞り込みが可能になります。まず、一番左の「NEW」は最近ローンチしたDappのみを表示するボタンです。このボタンによって絞り込まれる対象のDappは、名前の左に「NEW」のマークが付いています。
続く「Filter」では、「Balance(Dappのスマートコントラクトで運用されている資産の合計額)」「Users(Dappのスマートコントラクトに登録されているウォレット数)」「Volume(Dappのスマートコントラクト上の収益の合計額)」という3つの項目を、数値を指定して絞り込むことができます。
3つの項目のうちいずれか1つを選択して数値を入力し、「APPLY」をクリックして決定してください。独自トークンであるRADARを一定数以上保有したり、SushiSwapで流動性を提供したりといった条件をクリアして「DappRadar PRO」のサービスを受けられるようになると、2つ以上のフィルターを同時に選択することも可能になります。
最後に、一番右側の「24H/7D/30D」ではランキング内の「ACTIVITY」項目で表示される取引額の推移グラフの種類を変更できます。「24H」を選択すると直近24時間、「7D」では直近7日間、「30D」では直近30日間における推移が表示されるようになります。
4.ランキング
ここまでの抽出条件をもとに、ランキングが表示されます。上記の画像は、チェーン・カテゴリー・フィルターに絞り込みは入れていないものです。「USERS」の項目に青下線が入っているため、ユーザー順にランキングが表示されています。自分が利用したいと考えているチェーン・種類のDappを運用額やユーザ数順に確認すれば、どのDappがよく利用されているかが分かり、比較的安全なDappは何か確認することができます。
NFTのランキング確認
画面上部の「NFTs」をクリックすることで、NFTのランキングを確認することができます。ここでは先述した「Rankings」と同様にチェーンや各種フィルターで条件抽出ができるほか、「Top Collections」ではNFTコレクションごと、「Top Sales」ではNFT作品ごと、「Marketplaces」ではNFTマーケットプレイスごとのランキングを確認することが可能です。
DeFiのランキング確認
DeFi(分散型金融)に関係するDappも、DappRadarでランキングを確認することができます。ここでも、画面上部のメニューから「DeFi」を選択することでDeFiのランキングページに移動し、チェーンの選択や運用額の推移グラフを変更することができます。
さらに画面を下にスクロールすると、より詳細なDeFi関連Dappのランキングを確認できます。ここでも「Filter」項目から数値を入力することで、「CAP(そのDappで運用されている総額)」や「TVL(そのDappに預け入れられている資産の合計)」などの数値をもとに、Dappを絞り込んで表示することが可能です。
その他の項目
NFT・DeFiのほかにも、ブロックチェーンゲーム・ギャンブル・取引所について上位のDappの運用額の推移グラフを閲覧することができます。ここではそこまで詳細な抽出や並び替えはできませんが、いずれも大変注目されているDappジャンルであるため、今後のアップデートで新しい機能が追加される可能性もあります。
DappRadarを利用して流行を知ろう
ここまで、DappRadarの使い方について解説してきました。
グラフや画像も多く視覚的にマーケットの状況を見やすいため、現在のDappの流行を知るのに一役買ってくれることでしょう。会員登録やウォレットの接続をしなくても気軽に利用できますので、まずはサイトに行って知っているサービスを見てみてはいかがでしょうか。